まつ毛パーマはサロンだけでなく、自宅で自分自身で施術を行うこともできます。近年は専用のまつ毛パーマキットも多数販売されており、セルフでまつ毛パーマをかける人も少なくありません。
セルフまつ毛パーマはコストが安く、好きな時間に行えるというメリットがある一方で、失敗する可能性が高くなってしまうという側面も。
経験の豊富なアイリストではなく、自分自身で施術を行う以上、多少のリスクは覚悟する必要があるでしょう。
失敗しないに越したことはありませんが、万が一うまくいかなかった時のために、対処法を確認しておいて損はありません。
本記事ではセルフまつ毛パーマを失敗した時の対処法や、よく見られる失敗例、また、失敗しないための施術のコツなどについてまとめています。
「セルフまつ毛パーマで失敗してしまった!」という方はもちろん、これからセルフでの施術を検討している方も、一読してみてくださいね。
セルフまつ毛パーマを失敗した時の対処法
セルフまつ毛パーマを失敗したときの対処法としては、大きく分けて3つあります。
- 自分でまつ毛パーマを落とす
- サロンで直してもらう
- まつ毛美容液を塗ってまつ毛の生え変わりを待つ
それぞれ具体的な方法を説明しますね。
自分でまつ毛パーマを落とす
まつ毛パーマがかかり過ぎたり、角度がつき過ぎたりといった失敗の場合、「セルフまつ毛パーマを落としたい!」と感じることもあるでしょう。
できるだけ早い段階で以下の方法を試してみてください。
スチーマーや蒸しタオルで温める
目元をスチーマーや蒸しタオルで温めると、まつ毛パーマのカールが和らぐことがあります。
これは、まつ毛パーマは水分や蒸気に弱いという性質があるため。
特に施術後間もないまつ毛パーマはまだ完全にカールが定着しておらず、不安定な状態であるため、蒸気をあてることによってカールを弱めることができると考えられるのです。
手っ取り早く目元に蒸気をあてるには、スチーマーや蒸しタオルを使うことが効果的です。
これらの用意がむずかしいという場合は、入浴などでも同様の効果が得られるでしょう。
目元リムーバーでまつ毛を洗う
目元リムーバーでまつ毛を洗うことで、まつ毛に残ったパーマ液を洗い落とし、まつ毛パーマのカールを落とすことも期待できます。
完全にまつ毛パーマを取ることまではむずかしいですが、ある程度カールのクセをゆるめることはできるでしょう。
ただし、まつ毛パーマを落とそうとするあまり、まつ毛をゴシゴシと洗ってしまうのは厳禁。まつ毛を痛め、切れ毛や抜け毛の原因にもなりかねません。
リムーバーをまつ毛にじっくりとなじませながら、丁寧に行うことを心がけてください。
サロンで直してもらう
セルフまつ毛パーマに失敗してしまった場合、サロンで直してもらうという方法もあります。
費用はかかりますが、プロに任せられるため安心感もあるでしょう。
まつ毛の状態を見極めながら最適な方法を提案してもらえるので、まつ毛へのダメージを最小限にできるというメリットもあります。
まつ毛パーマをかけ直す
セルフまつ毛パーマがゆる過ぎたというケースは、まつ毛パーマをかけ直してもらうことで対処可能です。
「きつくかけ直すだけならセルフでもいいのでは?」と感じる方もいるかもしれませんね。
短期間にまつ毛パーマを複数回かける行為は、まつ毛に大きなダメージを与えることになってしまいます。
サロンでの再施術であれば、事情を考慮した上でアイリストが最適な薬剤を提案してくれます。
まつ毛へのダメージを最小限に施術を行えるので、失敗を繰り返してしまうことも避けられるでしょう。
まつ毛にストレートパーマをかける
セルフまつ毛パーマがきつ過ぎた、まつ毛がチリチリになってしまったという失敗の場合、まつ毛パーマのかけ直しではあまり効果が期待できません。
この場合、まつ毛にストレートパーマをかけることで、カールのクセやチリつきを軽減できることがあります。
仕上がりとしては、カール感のない自まつ毛のような状態をイメージするとよいでしょう。
目元を華やかにする、という意味では物足りないかもしれませんが、不自然なカールのまつ毛よりは見栄えもよくなるはずです。
まつ毛の生え変わりを待つ
失敗の度合いによっては、自力でもサロンでもうまく修復できないことも考えられます。
まつ毛は一定のサイクルで生え変わりを繰り返しています。パーマのかかったまつ毛が抜け、新しくクセのないまつ毛が生えてくれば、自然と見た目も整ってきます。
まつ毛パーマの持続期間は、約3週間~4週間。
目の周りをマッサージして血行をよくし、まつ毛の成長を促すなどしながら、この期間を乗り切りましょう。
セルフまつ毛パーマを失敗するとどうなる?
セルフまつ毛パーマの失敗にはいくつかのパターンがあります。失敗するとどうなるのか、事前に確認しておきましょう。
まつ毛がチリチリになる
もっとも見栄えを損ねるのが、まつ毛がチリチリになってしまうという失敗です。
まつ毛が縮れることでまつ毛が短く見えたり、まつ毛同士が絡まったりと、とても残念な状態になってしまいます。
マスカラなども塗りにくいため、メイクでのカバーがむずかしいのも厄介なところでしょう。
まつ毛にバラつきがある
セルフまつ毛パーマの失敗として、まつ毛がバラついてしまうこともあります。
まつ毛がそれぞれ異なる方向を向いてしまい、目元がごちゃついた印象に。まつ毛にカールがついている分、バラつきも悪目立ちしてしまうのです。
多少のバラつきであればコームやブローで整えることも可能ですが、あまりにもひどくバラつくようならかけ直しを検討する必要があります。
カールがかかり過ぎたりゆる過ぎたりする
まつ毛をカールさせ過ぎてしまった、あるいはカール感が足りなかったというのも、よく見られる失敗です。
極端に見栄えを損ねることはありませんが、せっかくのまつ毛パーマがなんだか物足りなかったり、逆に不自然に見えてしまったりと、イメージと異なる仕上がりになってしまいます。
カールがきつ過ぎると、まつ毛の先がまぶたにあたるなどの支障も生じるため、慎重に対処しなければなりません。
セルフまつ毛パーマで失敗してしまう主な原因
セルフまつ毛パーマで失敗してしまう主な原因としては、次のようなことが挙げられます。
- パーマ液を塗って放置する時間が長すぎる
- パーマ液をまつ毛の先まで塗ってしまっている
- ロッドのサイズが合っていない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
パーマ液を塗って放置する時間が長すぎる
パーマ液を塗ってからの放置時間が長すぎると、まつ毛に過度なダメージが加わり、まつ毛がチリチリになってしまうことがあります。
特にセルフまつ毛パーマの場合、使用する薬剤によっては刺激が強いこともあるため、注意が必要です。
「しっかりカールをかけようと、長い時間パーマ液を塗ったままにしていた!」
「パーマ液を塗ってスマホを触りながら時間が経つのを待っていたら、いつの間にか放置時間を大きくオーバーしていた!」
これらはよくあるパターンです。
事前にタイマーをセットしておくなど、決められた放置時間はしっかり守るようにしましょう。
パーマ液をまつ毛の先まで塗ってしまっている
パーマ液をまつ毛の先まで塗ってしまうことも、まつ毛がチリつくという失敗の原因になります。
まつ毛の先端部分はより細く、繊細であるため、パーマ液の影響を強く受けやすいのです。
パーマ液を塗るのはまつ毛の半ばほどまでにとどめ、毛先にはパーマ液がつくことのないよう気をつけてください。
ロッドのサイズが合っていない
まつ毛パーマに使用するロッドのサイズが合っていないと、カールがゆる過ぎたり、逆にきつ過ぎたりしてしまいます。
目安となるのは、まつ毛の一番長い部分。
一番長いまつ毛よりも若干大きめのロッドを選ぶと、ほどよいカール感を作ることができます。
サロンの場合はアイリストが最適なロッドを選定してくれますが、セルフまつ毛パーマの場合、このロッド選びも自分自身で行わなければなりません。
ロッドのデザインだけにとらわれ、サイズを考慮しないと、カールのつけ方を失敗してしまうのです。
失敗しない!セルフまつ毛パーマをかける際のコツ
セルフまつ毛パーマで失敗する原因が分かれば、失敗しないためのポイントも見えてきます。
セルフで施術を行う際は、次のコツを意識してみてください。
パーマをかける前に目元の汚れをしっかり落とす
まず、まつ毛パーマをかける前に目元の汚れをしっかりと落としましょう。
まつ毛にメイクや皮脂の汚れが残っていると、パーマ液の浸透を妨げ、まつ毛パーマがかかりにくくなってしまいます。
そのまま施術を進めると、カールがゆるくなったり、カールの持ちが悪くなったりしてしまうことも。
施術前の下準備として、目元の汚れは丁寧に落とすことを覚えておいてください。
ロッドは複数個セットになっているものを購入する
ロッドは複数個でセット販売されているものを用意するようにしましょう。
「ロッドがまつ毛の長さには合うけど、まぶたと合わない」というケースもあります。こういった場合、ロッドをはさみでカットするなどカスタマイズすると、よりしっくりとまぶたに合いやすくなりますよ。
まつ毛は等間隔でロッドに貼りつける
まつ毛をロッドに貼りつける際は、できるだけ等間隔になるように意識しましょう。
まつ毛を貼る位置が偏っていたり、まつ毛同士が重なっていたりすると、仕上がりがバラついてしまいます。まつ毛を貼りつける作業は、丁寧に行わなければなりません。
しかし、ロッドに塗ったグルーが乾く前にまつ毛を貼りつけていかなければならないため、スピーディーさが求められる作業でもあります。
慣れない内は、目頭、中央部分、目尻と、数カ所に分けて作業を行うようこともおすすめです。
まずは目頭部分にグルーを塗ってまつ毛を貼りつける、次は目の中央部分、といったように、少しずつ進めていきます。
焦らずに作業を行えるので、まつ毛同士の間隔を意識しながら、丁寧に貼り付けていくことができますよ。
パーマ液はムラなく塗る
パーマ液を塗る際は、ムラなく塗るようにしてください。
パーマ液の塗り方にムラがあると、カールのかかり方も均一でなくなってしまいます。全体にまんべんなくパーマ液が行き渡るよう、塗る量に気をつけましょう。
パーマ液の放置時間は守る
先ほども触れましたが、パーマ液の放置時間を守ることも大切です。
放置時間を誤ると、カールがかかっていなかったり、またはかかりすぎてまつ毛がチリついてしまったりと、まつ毛パーマの仕上がりに大きく影響します。
パーマ液の説明書には目安となる放置時間が記載されているため、事前に確認した上しっかりと守るようにしましょう。
ただし、気をつけたいのは、まつ毛が細い、または太いというケース。
まつ毛が細い方は推奨される放置時間よりも短く、逆に太い方は長く、パーマ液を塗っておく方がよいとされています。
自身のまつ毛が細い、太いと感じる方は、まつ毛の状態をこまめにチェックしながら、放置時間を見極めるようにしてください。
セルフまつ毛パーマをかける際の手順については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
セルフまつ毛パーマをかける前にビューラーでまつ毛をあげてもいい?
セルフまつ毛パーマを行う際の下準備のひとつとして、ビューラーでまつ毛をあげておいた方がいいとも言われます。
まつ毛パーマ前にビューラーを使うことにはメリットだけでなくデメリットもあるため、よく注意しなければなりません。
作業しやすさ重視ならビューラーを使うのもアリ
まつ毛をビューラーであげておくことで、ロッドにまつ毛を貼りつけるという作業がやりやすくなります。
特に初めてまつ毛パーマをかけるという場合は、まつ毛が直毛であるがゆえに、ロッドに貼りつけるのも苦労しがちです。また、まつ毛にハリがあり過ぎると、うまくロッドに貼りつけてもすぐにはがれてしまうこともあるでしょう。
ビューラーでまつ毛をくせづけておけば、そういった心配もありません。作業をスムーズに進められるので、作業時間の短縮にもなります。
仕上がりがバラついてしまう可能性も
まつ毛パーマ前にビューラーを使用することで、仕上がりがバラついてしまう可能性があります。
ビューラーをかけるとまつ毛の向きが変わるため、カールのデザインにも支障が出ることがあるのです。
多くのサロンにおいて、まつ毛パーマの施術前はビューラーをしないよう推奨されていることからも、少なからず仕上がりに影響してしまうことが伺えるでしょう。
ビューラーを使用する際は、こうしたリスクも頭に入れておくようにしてください。
セルフまつ毛パーマで失敗してしまった時の対処法について紹介しました。
- きつ過ぎるカールは、スチーマーで蒸気をあてる、目元リムーバーでまつ毛を洗うなどしてまつ毛パーマをゆるめる
- ゆるいカールはサロンでかけ直してもらう
- まつ毛がチリついた場合はサロンでストレートパーマをかけてもらう
- 修復不可能なまつ毛は生え変わりを待つ
サロンでの施術と比べると、どうしても失敗のリスクが高くなってしまうセルフまつ毛パーマ。失敗した際の対処法を知っておけば、万が一の時も落ち着いて対応することができるはずです。
また、失敗の度合いによっては修復不可能であることも覚悟して、施術に臨むようにしてください。失敗のリスクを減らすため、丁寧に施術を進めることも大切です。
施術方法に気をつけていたとしても、まつ毛のダメージ具合などによってはセルフまつ毛パーマが失敗してしまうことも充分に考えられます。
セルフでの施術を検討しているのであれば、日頃からまつ毛美容液を使用するなどまつ毛ケアも取り入れて、まつ毛のコンディションを整えておきましょう。